新経営サービスの志水です。
表題のタイトルでコラムを執筆します。お付き合いください。
「強いものが生き残るわけではない。また、賢いものが生き残るわけでもない。変化できるものが生き残る。」
ダーウィンの進化論で紹介されている言葉ですね。
これは、生物を対象とした言葉ですが、企業にもそのまま当てはまります。
市場の要望、競合の動き、技術革新・・・など、企業を取り巻く環境は刻々と変化していきます。
ドラッガーが、企業とは「環境適応業」であると規定しているように、この環境変化に対応していけないと当然、存続・発展は叶いません。
ただ、昨今はVUCAワールドに突入したと言われます。
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
の頭文字をとったもので、元々、軍事用語だそうですが、シンプルに言えば、「変化が激しく、予測困難な企業環境」を表した言葉です。
政治状況、AIに代表される技術進化など、過去と比較して、これから先は、より環境変化に対応するのが難しい状況になります。
では、このような状況に対応するためには、何が必要か?
もちろん様々な要素があると思いますが、私は業種・業態問わず、以下のことは共通して求められることと考えています。
IBMの実質的創業者のトーマス・ワトソン・ジュニアが以下の言葉を遺しています。
「成功したいなら、失敗を2倍の速度で経験することだ。成功は失敗の向こう側にあるのだから。」
この言葉の通り、一人ひとりの社員が、新しいチャレンジをスピーディーに行い、良い意味で失敗を繰り返しながら、商品・サービス、ビジネスモデルなどの革新を図っていく。
いわば、造語ですが、組織の 『七転び八起き力』 が競争力に差をつけていくと考えます。
ある経営者の方が、“戦略は行動に従う”と仰っていました。
「企業を成功に導く戦略は、会議室で考えていても出てこない。会議室で出てくるのは仮説にしかすぎない。ある程度、仮説を立てたならば、全社員で行動に移し、スピーディーにPDCAサイクルを廻していく。そこから徐々に浮かび上がってくるのが戦略だ。」というお話です。
私も、気付けば四半世紀以上、コンサルティングを行っておりますが、様々な企業をみてきて、伸びる企業が共通して志向している要素だと感じます。
また、これまで以上に優劣を決める要素になっていくと思われます。
では、どうすれば、七転び八起き力、言い換えると、高速でPDCAをスパイラルアップできる組織になるのか?
これまでの経験を踏まえ、次回以降、組織開発の具体的内容をご紹介して参ります。