新経営サービスの岡野と申します。
上記テーマでコラムを執筆します。お付き合いのほど、宜しくお願い致します。
昨今、タイトルの「1on1(ワン・オン・ワン)ミーティング」(以下、「1on1」と標記します)という言葉をよく見聞きします。これはシンプルに言うと、「上司と部下」が「1対1」で「定期的(短期間)」に「ミーティング」することを意味します。
日本の企業でもヤフーや日本ヒューレット・パッカード、日清食品などが導入していることで知られており、またGoogleやアメリカのシリコンバレーでも“1on1”は文化として根付いているといわれています。
世界的に幅広く活用されている人材育成手法のひとつで、具体的なイメージとしては「部下が上司に仕事での経験や悩みなどを伝えて内省する」、また「上司は部下が成長するようにフィードバックやアドバイスを与え、気づきを促す」といった場になります。
堅苦しいムードの会議や人事評価面談といった場面とは異なり、上司と部下の双方が自然体で話し、上下の組織コミュニケーションを活性化することが期待されます。
昨今、総じて上司も部下も多忙な状況にあります。そのため、日常における実務のやり取りは行っていても、部下が抱える仕事上の問題や悩みなどを上司が充分に把握できていない、というケースが散見しています。しかし、本来は上司がそういったことを理解した上で、部下の成長課題をしっかりとつかみ、指導教育していくことが不可欠です。
ここを充実させるには「1on1」のような取り組みで、時間を掛けて継続的に行うことがポイントです。
またこのような取り組みによって、部下にすれば「上司は自分のことをしっかりと考えてくれている」と感じ、上司に対する安心感や信頼感が醸成されやすくなります。引いては、上司と部下の良好な関係構築につながり、結果的に生産性の向上にも好影響を与えることが期待できます。
今回は「1on1」を通じて部下の状況を正しくつかみ、効果的な育成を図ることの重要性をお伝えしました。次回からは、「1on1」で必要とされる上司の心構えやコミュニケーション・スキルなど、具体的なポイントをお伝えしてまいります。