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連載コラム~心を開き、信頼を高めるコミュニケーションの場~【第6回】『1on1 ミーティング』の効果的な進め方 よくある質問

2019.10.30  1on1ミーティング

今回は「1on1ミーティング」に関して、よく受ける質問をご紹介します。

 

■評価面談と何が違うのか?

 

「面談なら、半年ごとの評価実施時に行っているので、その時にしっかり話しているよ」という管理職の方の声を耳にします。

確かに評価面談でも部下とコミュニケーションを図りますが、その目的は異なります。

 

評価面談は目標についての達成度や進捗の確認、人事評価結果のフィードバック、次の評価期間における強化項目の検討、などが主な目的です。

またスパンは評価制度によりますが、半年や1年ごとに行われるケースが多いようです。

 

しかし「1on1」は、部下本人の成長を念頭に、主に部下が抱える仕事の悩みや成功・失敗体験、またキャリア形成など、身近な事柄から中長期的な視点まで、幅広いテーマについて対話します。

また隔週や月に一度のペースなど、評価面談と比べると短いスパンで行います。

 

■「1on1」を行う中で留意すべきことは何か?

 

「経験学習」の観点をおさえることがポイントです。

「経験学習」とは、人は知識を吸収すること以上に、自分で行動を起こし経験を積むことによって成長する、という考え方です。

 

部下が様々な取り組みを行うことで、成功や失敗の経験が生まれます。

「1on1」では、上司がコーチングやフィードバックなどのスキルを活用して、成功体験・失敗体験からの学びについて、考察を深めさせることが重要です。

 

正しい活動が成長を導き、結果につながっていきます。活動を正しいものにするためには、経験の積み方やその検証を適切に行うことが不可欠です。

 

■「1on1」を通じて得られる成果は何か?

 

部下の立場に立った質の高いコミュニケーションを重ねることで、上司と部下の「信頼関係」が醸成されます。

 

部下の立場にある方々ともよく話をしますが、皆さん総じて「自分の理解者になってほしい」、「自分を応援するサポーターとなってほしい」という上司に対する期待をお持ちです。

 

「1on1」を積み重ねていくと、上司は部下の心理状態や業務における課題などを、部下と共有できるようになります。

その結果、背景や諸事情を踏まえた上でのアドバイスや勇気づけが可能になります。

これを繰り返していく中で、部下の上司に対する信頼や安心感が増し、良好な関係構築につながります。

 

今回は以上の3点をピックアップしました。これらは新たに「1on1」を始めようとされている方、また実施されている方からよく受けるご質問です。これらもご参考に、より良い「1on1」を実践してください!

 

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Author 執筆者

岡野隆宏

岡野隆宏

株式会社新経営サービス 人材開発部 シニアコンサルタント

広告会社、研修会社にて人事・教育に関する実務を担当。 その経験を基に、現在は「社員のモチベーション向上」をテーマとして主に中堅・中小企業の組織・人材開発を展開中。クライアント企業に対する研修のみならず、外部団体での講演も精力的に行っており、受講者からは「わかりやすく、現場経験に基づいた話に説得力、納得感がある」と定評がある。