■ある取締役の工夫
先日、SNSのtwitterにてあるユーザーが、
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○○社の取締役が、「一般社員が会社生活において、管理職や役員に委縮してしまう問題」の解決法を編み出す。
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というコメントとともに、以下のような画像をツイートしたところ、約1日の間に27,000いいね、5,000リツイートという大きな反響がありました。
本ツイートのコメント欄を見ると、
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「こんなんされたら引くわ・・・」
「勘違い感がすごい」
「おじさんの発想すぎて寒い」
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等の否定的なコメントもあれば、
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「効果は分からないが発想は好き」
「自分から歩み寄ろうとする姿勢が良い」
「気さくな感じが伝わってくる」
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と好意的に受け止めるコメントもありました。
私もそうですが、ツイートに記載の解決方法をそのまま真似できるかというと、「なかなか難しい」と思われる方が多いでしょう。
しかし重要なのは、「事業や組織が拡大し、年齢を重ねていくにつれて、従業員たちはあなたに対して距離を感じ、話しかけづらくなり、萎縮していく」という点に着目し、対策を行っているということです。
もしこのことに気が付かないままでいると、知らないうちに“現場や社員から情報が届かない経営者・管理職”になってしまう懸念があります。
■「話しかけやすさ」の重要性
パフォーマンスが高いチーム、生産性が高いチームに共通する特徴は、「心理的安全性が高い」ことであることは、以前のコラムでもお伝えをしました。
詳しくは【第24回】心理的安全性はなぜ重要なのか?をご覧ください。
https://skg-od.jp/column/2644/
「心理的安全性のつくりかた」の著者、株式会社ZENTechの石井遼介氏は、著書の中で次のように述べています。
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「日本の組織では、①話しやすさ、②助け合い、③挑戦、④新奇歓迎の4つの因子があるとき、心理的安全性が感じられる」
「最も重要かつ、他の三つの土台となるのが、①話しやすさ因子です。」
「①話しやすさが確保されている時、報告や連絡、意見や立場の表明、雑談も含めた情報共有や、指示や依頼を理解するための質問などが、チームの中で飛び交います。」
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よって、「心理的安全性が高く、成果を生み出すチーム」をつくるためには、
「話しかけづらい」、「意見やアイデアを言いづらい」と思われがちな上位者自身が、
「話しかけやすい」と思われるための“工夫”や“言動”を行うことが必要です。
この点を考慮したうえで、部下とのコミュニケーションの取り方を再確認してみてください。