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連載コラム~目標達成し続けるチームづくり~【第6回】チームメンバーを動かすためには

2019.1.25  チームビルディング

ドイツ人の元F1ドライバーに、ミハエル・シューマッハという方がいます。

ドイツ人初のF1ドライバーズチャンピオンで、優勝91回、チャンピオン獲得7度などF1の主要な記録を塗り替えた伝説の選手です。

 

そんなシューマッハがキャリアの中盤、フェラーリに移籍した時の話です。移籍当初、シューマッハとチームのメンバーは良い関係ではありませんでした。陽気なイタリア人であるメンバー達は、仕事帰りによく飲みに行っていました。

シューマッハにも声をかけていましたが、何度誘っても断われたことから、プライドの高い名門フェラーリのメンバー達は「これだからお堅いドイツ人は・・・」等と言い、飲みに誘わないだけでなく、仕事中シューマッハに声をかけることも減っていきました。

 

また、シューマッハは奇妙な行動をとっていました。毎日、夜遅くまで続くミーティングが終わると、家に帰らず、ドイツから持ち込んだ謎の一台のトレーラーに乗り込むのです。

 

「一体、シューマッハはひとりで、トレーラーの中で何をしているのか?」

ある日、不思議に思った一人のスタッフが無理やりトレーラーに押し入りました。 「お前はいつもそこで何をしているんだ?見せろ!」

 

すると、トレーラーの中には、トレーニングマシーンがずらりと並んでいました。シューマッハは、ミーティングの後、ひとりで黙々と体を鍛えていたのです。

 

「なんで毎日こんな遅くまでトレーニングをしているんだ?」

そう聞かれた、シューマッハはこう言いました。

「決まっているだろう。フェラーリを世界一にするためさ」

 

それを知ったチームメンバー達は変わりました。「何が何でも、シューマッハを世界一にしよう」を合言葉に、チーム一丸となったのです。

それは、レーシングチームだけにとどまらず、フェラーリ全社員にもおよびました。皆が、「シューマッハとフェラーリを世界一にしよう」という文字と、シューマッハの写真を机の前に貼って応援し出したのです。

 

その4年後、シューマッハとフェラーリは世界一になりました。

フェラーリにとって、21年ぶりの世界一です。

 

チームメンバーを動かすために、リーダーはよくアメとムチを使ったりします。しかし、まずは自身が本気になって取り組む姿を見せることが、メンバーを動かすうえで最も重要なのではないでしょうか。

 

シューマッハ選手の一日も早いご回復を心よりお祈りしています。

Author 執筆者

南野真彦

南野真彦

株式会社新経営サービス 人材開発部コンサルタント

大学卒業後、リクルートグループ企業においてクライアントの採用支援に従事。その後人事コンサルティング会社にて、中小・ベンチャー企業に対し、人材採用や若手の育成、人事制度の構築・運用に尽力。 株式会社新経営サービス入社後は上記に加え、理念経営の実践やチームワークの向上等、組織・人事面における幅広い手法を用いた組織開発コンサルティングを行っている。