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連載コラム~目標達成し続けるチームづくり~【第25回】チームでの判断基準を明確化する

2020.12.23  チームビルディング

~目標達成し続けるチームづくり~
【第25回】チームでの判断基準を明確化する

■テニスが強いペアと弱いペアの違い

 

先日初めて会った人とダブルスのペアを組んで、テニスの練習試合を行った際に、以下のようなことがありました。

 

私のボールが相手前衛の頭上を越えたので「チャンス!」と思い、私はコートの前方に詰めたのですが、パートナーは守るポジションに居たため、せっかくのチャンスボールを決められず、逆に失点してしまいました。

後でパートナーとその失点シーンについて話をしたところ、「普段からあまりセオリー(定石)は気にせずにプレーをしているので、特に前に詰めようとは考えていなかった」ということでした。

これは非常にもったいないことです。

テニスには上記の他にも様々なセオリーがあり、強いダブルスのペアほど、セオリーに忠実で、「Aという状況になったらBという行動をする」というペアでの決め事を守ってプレーしています。また、1ポイント毎に話し合いながら二人の認識のズレを修正しています。

その結果、対戦相手はなかなか相手を崩す隙が見つけられず、無理をして自滅し、負けてしまうのです。

 

■判断基準を伝えているか

 

話は変わりますが、企業においては上司が部下に仕事を任せられず、ついつい細かいところまで口を出してしまったり、「自分でやった方が正確で早い」と、部下の仕事を取り上げてしまったりすることが多く見られます。

そして多くの上司は、その原因を「部下のレベルが低いから」と考えています。

しかし本来の原因は、上司の頭の中にある“判断基準”や、そう考えるに至った”思考プロセス”を部下に伝えられていないことです。

 

上司は業務において、何がしかの判断基準を持っています。

例えば、「この場合は、目先のお金よりも顧客との関係を優先する」、「この場合は質よりもスピードを優先する」等々です。

 

しかし、その判断基準を部下にしっかりと説明していないために、「なぜ先日は、『もっと正確に仕事をしろ』と言っていたのに、今回はスピード優先なのか?」等と、部下を混乱させてしまいます。

そして、いつまで経っても部下は上司の判断基準を理解できないために、事あるごとに上司が指示を出したり、修正したりしなければならなくなるのです。

 

この問題を解決する方法は、上司の頭の中にある判断基準を明文化したうえで、その背景や意図を部下に説明する時間を取ることです。

そうすると、上司がいちいち指示をしなくても、部下は共有された判断基準に則って考え、行動するようになります。

もちろん、1度伝えただけで判断ミスが無くなることはありません。しかし、その時こそ判断基準をすり合わせるチャンスです。そのミスを他のメンバーとも共有することで、同じようなミスが起きないようにすることが出来ます。

 

このようなプロセスを繰り返すことで、メンバー皆が同じ判断基準を持って業務を行うようになり、結果的にチームの生産性を高めることができます。

特に、テレワークリモートワークで部下が上司に気軽に相談しづらい、あるいは上司が部下の仕事を
見づらい今こそ、判断基準のすり合わせを行ってみて下さい。

 

なお、組織において最も共有すべき判断基準は、経営理念です。
理念を実現するために守るべき行動(行動指針・行動規範・バリュー・ウェイ・ポリシー等)
を明文化し、毎日社員と確認することで、同じ判断基準を持てるように浸透させてください。
理念の構築・浸透方法は以下よりご覧いただけます。
https://jinji.jp/hrconsulting/idea/

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Author 執筆者

山下大輔

山下大輔

株式会社新経営サービス コンサルタント

大手教育会社にて数多くの講師登壇並びに人材育成に従事。 その後、事業会社の経営幹部として組織体制の構築や全国エリア統括として部署横断型のプロジェクトチーム立ち上げ等を経験。 「活気ある組織作りを基軸に中小企業を支援したい」との想いから新経営サービスへ入社。 単なる研修実施ではなく、経営課題の解決につながる人材開発・組織開発コンサルティングを心掛けている。