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連載コラム~目標達成し続けるチームづくり~【第28回】新しいアイデアを生み出すために

2021.4.5  チームビルディング

~目標達成し続けるチームづくり~
【第28回】新しいアイデアを生み出すために

先日ある企業(以下A社と記載)にて、幹部の方から経営会議についての話をお聞きしました。

A社はここ数年、ある分野の商品群でトップシェアを取り続けているものの、市場自体が縮小しているために、売上が緩やかに右肩下がりになっていました。
そこで、どうすれば売上の低下を食い止めることが出来るのかについて、経営幹部で話し合いが持たれました。

しかし、会議スタート直後こそ意見が出ていたものの、15分後には発言する人がいなくなり、社長が「誰か他に意見はないか!?」と呼びかけるも、幹部たちは俯くばかりで誰も発言をしません。
会議は静かなまま時間だけが経過し、結局最後は社長の案で進めることになったそうです。

なぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか。よくある例で説明します。


ある会議にて、参加者のXさんが「こんなアイデアはどうでしょうか」と発言しました。

それを聞いた上司は「それは無理だ。うちにはそんな予算は無いし、仮に予算があったとしてもそれを実行するノウハウも無いだろう」と否定します。
さらには、アイデアに対してだけではなく発言者のXさんに対して、「そんなことを言っているから、君はいつまでもうだつが上がらないんだ」と人格否定までしてしまったとします。

すると、参加者全員がアイデアを言わなくなってしまいます。そしてひたすら名案探しをし始めます。下手な事をいうと自分もXさんのように頭ごなしに否定され、皆の前で恥をかかされるかもしれないためです。

しかし、そう簡単に誰もが納得する名案がでてくるはずもありません。おのずと誰も意見が言えない「静かな会議」になります。
その結果、リーダーは一人で考え、一人で結論を出すしかなくなります。また、参加者の理解度や納得度は深まらず、計画は絵に描いた餅で終わることになります。


お気づきのとおり、上記の原因はせっかく出したXさんのアイデアを、上司が「否定」してしまったことです。
冒頭のA社においても同様に、社長が経営幹部の発言を否定したことから、静かな会議になってしまったのでした。


他人の意見をその場で否定・批判する人を「アイデアキラー」と呼びます。「アイデアキラー」が一人でもいると、そのチームや集団のメンバーは「否定されないこと」が第一優先になってしまい、斬新なアイデアが生み出せなくなってしまいます。

それでは、活発に意見やアイデアが出るような会議にするには、どうすれば良いのでしょうか。
それは、会議の時間をアイデアを出すだけの「発散パート」と、出たアイデアを絞り・磨く「収束パート」の2つに分けることです。

「発散パート」では30分等と時間を決めて、とにかくアイデアの数をたくさん出すことに徹します。そして、他者のアイデアに対しては一切否定・批判をせず、逆に「それは素晴らしいアイデアですね」、「斬新だね!もっとぶっ飛んだアイデアも出してみよう」等と誉めたたえるのです。
特にリーダーが率先して、一見的外れに思えるようなアイデアを出すことで、「こんなことを言っても良いんだ!」と、皆が意見を言いやすいムードができてきます。

実際にある企業では、「発散パート」で新しいネクタイのアイデアを1時間で880案出しました。
そして、そのアイデアを「収束パート」で実現可能性や差異性・市場のニーズ等の観点から絞り、さらに磨いた結果、7案が商品化につながったそうです。

 貴社の会議は「静かな会議」になっていないでしょうか。もし該当するのであれば、上記の方法を取り入れてみてください。

Author 執筆者

南野真彦

南野真彦

株式会社新経営サービス 人材開発部シニアコンサルタント

大学卒業後、リクルートグループ企業においてクライアントの採用支援に従事。その後人事コンサルティング会社にて、中小・ベンチャー企業に対し、人材採用や若手の育成、人事制度の構築・運用に尽力。 株式会社新経営サービス入社後は上記に加え、理念経営の実践やチームワークの向上等、組織・人事面における幅広い手法を用いた組織開発コンサルティングを行っている。

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