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連載コラム~目標達成し続けるチームづくり~【第8回】安心安全な場をつくる

2019.3.26  チームビルディング

~目標達成し続けるチームづくり~
【第8回】安心安全な場をつくる

■相手の存在を認める「ストローク」

 パソコンの 画面見ながら 若き医師 心配なしと 顔向けずに言う

 (NHK歌壇 20037月号より)

 

この短歌からは、「医師が関心を持ってきちんと自分を見てくれない」という、患者の寂しい気持ちが伝わってきます。イジメにもよく出てきますが、存在を無視されることは人間にとってとても辛く、悲しいものです。

 

交流分析(※)では、相手の「存在を認めること」を「ストローク」と言います。

人は誰でも「無視されたくない」、「自分の存在を認めてほしい」という基本的な欲求を持っています。職場に限らず様々な組織において「コミュニケーションが大事だ」と言われる理由の一つは、コミュニケーションが相手の存在を認める「ストローク」であるからです。

※精神分析による心理療法のひとつ。人の心と行動を快適にする心理学、と説明されることもある。嫌われるのが恐い、他人の行動にイラつく、周りの意見に流されやすい、といった問題を抱えている人を改善に導く。アメリカの精神科医、エリック・バーン氏が提唱した。

「ストローク」には、相手を肯定的に認める「ポジティブ・ストローク」と、相手を否定的に認める「ネガティブ・ストローク」の2種類があります。そして、当然ですが、人は誰でも「ポジティブ・ストローク」を望んでいます。

具体的には、相手を誉める、感謝する、贈り物をする、信頼して任せる、期待する、笑顔を向ける、握手をする、等は「ポジティブ・ストローク」です。

一方、批判する、非難する、悪口を言う、怒鳴る、舌打ちする、しかめ面をする、等は「ネガティブ・ストローク」にあたります。

そして、最もダメなのは「ノー・ストローク」=「無視」をすることです。

もしチームの中に、一言も言葉を交わさないメンバーがいるのであれば、それは「ノー・ストローク」を行っていることになるため、注意が必要です。

■ハートビーイングを活用する

チームづくりにおいては、メンバー同士が「ポジティブ・ストローク」を多く行うことが非常に重要です。

しかし、重要性は理解していても、中には口下手であったり、照れ屋であったりして、なかなかうまくポジティブな言葉が出てこなかったり、行動が出来なかったりする人もいます。

そのようなメンバーがいるチームのために、「ハートビーイング」というワークを紹介します。

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①チームのメンバーそれぞれに白紙を配ります。

②白紙の真ん中に、紙の半分程度の大きさのハートを描きます。

③各自が「されたり、言われたりすると嬉しいこと」をハートの内側に、逆に「されたり、言われたりすると嫌なこと」をハートの外側に書きます。

④書き終わったら、順番にその内容を発表していきます。

⑤全員の発表が終わったら、大きめの白紙を用意し、各自の発表内容を 踏まえて、チーム全員の「されたり、言われたりすると嬉しいこと」をハートの内側に、逆に「されたり、言われたりすると嫌なこと」をハートの外側に書きます。

⑥ハートの内側に書かれたことを、日常的に行うことをチームのルールとします。

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これを行うことで、具体的に何をすることが、メンバーに対するポジティブ・ストロークとなるのかが明確になり、実行され易くなります。

そして、ネガティブ・ストロークが減り、ポジティブ・ストロークが多ければ多いほど、チームづくりで重要な「安心・安全な場」が出来ていきます。

 

ご自身のチームでは、日頃どのようなストロークが行われていますか?

まずは一度、チーム内のストロークをじっくりと観察してみてください。

 

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Author 執筆者

山下大輔

山下大輔

株式会社新経営サービス コンサルタント

大手教育会社にて数多くの講師登壇並びに人材育成に従事。 その後、事業会社の経営幹部として組織体制の構築や全国エリア統括として部署横断型のプロジェクトチーム立ち上げ等を経験。 「活気ある組織作りを基軸に中小企業を支援したい」との想いから新経営サービスへ入社。 単なる研修実施ではなく、経営課題の解決につながる人材開発・組織開発コンサルティングを心掛けている。